ケレスはセレスとも呼ばれ、ごく最近準惑星に分類された天体です。火星と木星の間には、メインベルト(小惑星帯)と呼ばれる小惑星の集まりが横たわっていますが、ケレスはその中でも最大の準惑星です。
目次
神秘的な天体ケレス
ケレスは1801年にイタリア人天文学者のジュゼッペ・ピアッッィによって発見されました。当時、火星と木星の間がやけに広いことから、そこに「第5の惑星」があるのではないかと注目されていました。そんな時に発見されたのがケレスです。発見された当初は惑星として分類されていましたが、やがて格下げとなり準惑星となりました。初めは直径200~300キロメートルぐらいだとみられていたのですが、観測を続けるうちにケレスの直径は、だいたい950キロメートルで、現在では小惑星帯の中ではずば抜けて大きな天体であることが分かっています。ケレスだけで小惑星帯にある小惑星すべてを合わせた質量のおよそ3分の1もあり、球体を維持できるほどの十分な重量を持っています。現在では2006年に国際天文学連合が定めた新しい太陽系天体の定義(①球体であること②太陽を中心として回っていること③軌道上にある他の天体を吸収するまたは弾き飛ばすほど大きな重力を持っている)に従い、準惑星に分類されています。
ケレスの姿
現在、最もケレスの姿を鮮明に写した画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したものです。この画像から見るケレスは赤みがかり、白っぽいまだら模様を持っているように見えます。ケレスの外側の層には水分を含む鉱物が存在し、その中に水分子を含む炭酸塩と粘土が閉じ込められていると発表されました。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像には、中央部が白っぽく全体的に黒ずんだシミが写っていましたが、これはおそらくクレーターで、氷が底にあるのではないかと考えられています。
貴重な天体ケレス
ケレスはおよそ今から45億年ほど前に太陽系と同じ頃にでき、原始の状態を残したまま現在に至ると考えられています。同じ頃にできたケレス以外の小惑星の多くが太陽系から弾き飛ばされたり衝突や合体で他惑星に取り込まれたりしたのですが、ケレスは生き延びたのです。ケレスの謎を解くことは、太陽系誕生の秘密を解明する大きなカギとなるでしょう。
ケレスで発見された謎の光の正体
2015年の2月、探査機ドーンがケレスの表面に2つの謎の光を発見しました。以前からケレスの表面には光が見られていたのですが、ドーンの発見によって、ケレスに何かしら光を発する物体が存在することが分かったのです。UFOや秘密基地、あるいは都市ではないかと様々な憶測も飛び交いました。ケレスの最新映像から解析されたところ、この光の正体はおそらく岩ではないか、という推測が出ています。岩から出た水分が煙状となり、それが太陽光に反射して光っているのではないか、ということです。
西洋占星術におけるケレス
男性的な攻撃性や野心、支配欲の無い、穏やかな女性の性質を表します。母性を主に表します。家庭菜園や園芸、手芸などと関係が深く、集団でやるよりも1人でコツコツとやり続けることを表します。
まとめ
最新技術によって次々と明らかになっていくケレスの姿ですが、まだまだ謎の多い天体です。ケレスの魅力はこれからも天文学者や天文学ファンの心を掴んで離さないことでしょう。