目次
そもそもろくぶんぎとはどのようなもの
ろくぶんぎがどのような物なのか知らない人もいらっしゃるかと思います。ろくぶんぎとは天体観測や航海の際に使用する器具で天体の高度や水平方向を測る為に使用されます。大型のろくぶんぎは天体観測の際に利用され、小型のものは船舶の天測航法用に使われました。ろくぶんぎ以外にもはちぶんぎと呼ばれる器具もあり、はちぶんぎもろくぶんぎ同様に星座になっています。
ろくぶんぎ座を見つける方法
ろくぶんぎ座は天の赤道上にあって春の空に見ることができる星座ですが、特徴的な星並びもなく5等星より明るい星がなく全体的に暗めの星で目立たない星座です。見つけ方としては、うみへび座としし座の間に位置しています。北斗七星の柄部分からうしかい座のアークトゥルス・おとめ座のスピカ・からす座までカーブに沿ってたどると、からす座の西隣にコップ座でうみへび座の尾のあたりになります。コップ座から遡りうみへび座の背中あたりにあるのがろくぶんぎ座です。うみへび座としし座の間にヘのような形をしています。
ろくぶんぎ座の恒星
ろくぶんぎ座の恒星としてアルファ星があり、ろくぶんぎ座の中で最も明るい白色の巨星をしています。固有名のない恒星が複数あり、ろくぶんぎ座の邦楽に太陽系外惑星や赤色矮星だったり2重星などが確認されています。
ろくぶんぎ座の銀河とは
ろくぶんぎ座にはスピンドル銀河とも呼ばれているNGC3115や特殊な活動銀河でもあるCDI-42がろくぶんぎ座の銀河として存在しています。
ろくぶんぎ座の由来とは
ろくぶんぎ座に関連した神話はありませんが、この星座は1687年にポーランドの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウスが設定したと言われています。ヘヴェリウスは星を調べるのにろくぶんぎを使用していました。ある時、自宅が火災に見舞われたことによって書物や愛用していたろくぶんきが焼失してしまい、悲しんだヘヴェリウスはろくぶんぎ座を設定したとされています。
ヘヴェリウスが設定した星座
ヘヴェリウスはろくぶんぎ座以外にも様々な星座を設定したと言われていて、全体的に暗めの星座が多いようです。夏の大三角の真ん中に位置するこぎつね座やポーランド王ヤン3世ソビエスキに記念して設定されたたて座だったり、北天の星座にあるやまねこ座やアンドロメダ座とはくちょう座の間にある小さな星座とかげ座があったりします。他にも現在の88星座には含まれていませんが、ケルベルス座やしょうさんかく座・マエナルスさん座がヘヴェリウスがありました。エナルスさん座は現在うしかい座の一部になり、しょうさんかく座はさんかく座の一部でケルベルス座はヘラクレス座の一部になっています。
ポーランドの天文学者ヘヴェリウス
ヨハネス・ヘヴェリウスは10の星座を設定しましたが星座以外にも月の地形学の創始者でもあります。1673年には空気望遠鏡を作り天文観測を行いました。後にこの望遠鏡はヘヴェリウスの空気望遠鏡と呼ばれ、ヘヴェリウスの代名詞になりました。空気望遠鏡は風や振動の影響を受けやすかったですが、ハレー彗星の観測にも成功しており、ヘヴェリウスは生涯の内4度に渡って彗星の観測に成功しています。