人生は、平坦な道ばかりではなく、坂道もあります。上り坂があれば、そこには必ず下り坂が存在するということです。そうしたさまざまな道を進んでいく時に、言葉に癒された、救われた、元気が出た、ということは多いのではないでしょうか。そこで今回は、何かという時の人生でのヒントになるような、偉人の方々の名言を集めて見ました。
相田みつをさんの名言
詩集「人間だもの」でお馴染みの相田みつをさんの名言をいくつかご紹介します。詩人である相田さんですが、どうしてこうした発想が生まれるのか、才能のある方の脳の仕組みって不思議ですね。
ここで相田みつをさんのミニ情報。有名な「人間だもの」というあの作風からして、味のある、面白い文字だなと思われた方は多いと思います。ですが、書の最高峰とされる毎日書道展にて、7年連続で入選されるほどものすごい方なのです。若い頃の書をテレビ番組の特集だったと思いますが、見たことがありました。見事な綺麗な書で、あの味のある文字からは想像も出来ないほど美しいものでした。
天才的な芸術家にはよく見られる傾向ですが、例えば、ピカソも若い頃の絵を見ましたら、タッチもしっかりした綺麗な絵画です。後半のピカソの絵画は全てをやり尽くした結果、あの変わった画風になったとも言われています。相田みつをさんも整頓された文字の羅列から、遊び心、人間味というものを文字で表現したくなったのかも知れませんね。では、相田みつをさんの名言を見てまいりましょう。
『○背のびする自分 卑下する自分 どっちもいやだけど どっちも自分
○セトモノとセトモノとぶつかりっこすると すぐこわれちゃうどっちかがやわらかければだいじょうぶ やわらかいこころを持ちましょう
○あのときの あの苦しみもあのときのあの悲しみもみんな肥料になったんだなあ じぶんが自分になるための
○七転八倒 つまづいたりころんだりするほうが 自然なんだな 人間だもの』
CMでも聞かれたことのある名言があったと思います。力を抜くということは簡単なようで難しいのが現代のストレス社会です。穏やかに、楽しく、一度きりの人生を謳歌したいものですね。
金子みずゞさんの名言
詩人続きということで、名言と言いますか名詩ですね。金子みすゞさんの詩というのも何て暖かい、優しい、心がホワンとするのでしょうか。
ここで金子みすゞさんの人となりをご紹介します。以前、松たか子さん主演で金子みすゞさんのドラマがありました。「明るい方へ 明るい方へ」というタイトルでした。父親が3歳の時に不慮の死を遂げ、母親の再婚先にて育つこととなります。みすずさんには弟がいて、実の弟なのですが、養子に出されており義理の姉弟の関係となっています。ドラマでは淡い恋心のようなところが表現されていたと記憶しています。
ここまででも波乱万丈でしたが、ここからがみすゞさんにとって生き地獄のような結婚生活が始まります。女性問題をきっかけに番頭として働いていた本屋から追い出され、自暴自棄となりみすゞさんに当たるようになります。挙句の果てにはみすゞさんの詩の投稿にも口を出すようになります。詩人仲間との文通も閉ざされ、1人娘は授かりましたが淋病という病にも罹り、子どもと一緒にお風呂にも入れない、歩くことも辛いくらいの重症でした。ここで離婚を決意します。手続きの上では成立していないという、これもまた何とも切ない結果となっています。
ではこれからが明るい方へなのか、そうではありませんでした。娘さんの親権を巡って父親との話し合いが平行線となり、最終的にみすずさんは娘さんを自分の母親に託すということを懇願する形で、26歳の若さで自殺を選択しました。このような金子みすゞさんの生涯に思いを馳せながら、金子みすゞさんの可愛らしい、ステキな詩を読まれますと、また違った解釈が生まれるのではないでしょうか。こんなに素晴らしい詩が書けるのは、それほどの大きな使命を持って生まれてきた方なんだなと思います。私にとっては偉人ですね。皆さまはどのように感じられたでしょうか。
『大漁
朝焼けだ 大漁だ
大羽イワシの大漁だ。
浜は祭りのようだけど
海の中では何万の
イワシのとむらいするだろう。』
有名な大漁という詩です。大漁だと喜ぶ人間の横で、海の中では弔いが始まる、こんなこと考えもしませんよね。そして、この表現力の素晴らしさに、何度読んでも心に滲みて自分を見つめ直すきっかけになります。
『私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、地面を速く走れない。
私が体をゆすっても、きれいな音はでないけど、
あの鳴る鈴は私のように、たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。』
こちらも詩集のタイトルにもなっている詩です。最後の「みんなちがって、みんないい」というフレーズが心に残ります。そうだよね、みんな違うけど、みんな良いんだよねって。改めて考えさせられます。
徳川家康氏の名言
鳥の鳴き声を、鳴くまで待つという辛抱強い家康の名言にはどのようなものがあるでしょうか。ここで歴史上の偉人の名言をお届けします。
『○人生に大切なことは、五文字で言えば「上を見るな」。七文字で言えば「身のほどを知れ」。
○人の一生は、重荷を負うて遠き道をゆくがごとし。急ぐべからず。
○願いが正しければ、時至れば必ず成就する。
○滅びる原因は、自らの内にある。』
かなり自分の心にグサッとくるような言葉ばかりです。急ぐべからずというのは、いかにも家康らしいですね。皆さまの心に響く名言はありましたでしょうか。
福沢諭吉氏の名言
慶応大学の創始者、紙幣の顔でもお馴染みの福沢諭吉さんの名言です。教育者であり、啓蒙思想家でもあります。
『○人生は芝居のごとし、上手な役者が乞食になることもあれば、大根役者が殿様になることもある。とかく、あまり人生を重く見ず、捨て身になって何事も一心になすべし。
○学問の本趣意は、読書に非ず、精神の働きに在り。
○人は、生まれながらに、貴賤貧富の別なし。ただ、良く学ぶ者は、貴人となり、富人となり、そして、無学なる者は、貧人となり、下人となる。
○自由と我儘(わがまま)との界は、他人の妨げをなすとなさざるとの間にあり。
○自分の悪かったことに気が付いて、改めるというのは立派なことだ。』
なるほどと納得出来る名言ばかりです。若い頃にもっと向上心を持って時間を惜しまず学ぶべきだったと悔いております。
まとめ
今回は日本の偉人でまとめてみました。限られた中ですので数人しかご紹介は出来ませんでしたが、自分が生活している上で、少しでもヒントに、励ましになりましたら幸せます。ご一読頂きまして有難うございました。